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はじめてのガイド

クロスステッチ図案の読み方:マス、記号、凡例を照合する

位置と記号、凡例の対応を短い範囲で確かめる方法。Stitchia のデジタル図柄を例に、実物の刺しゅうとの違いも説明します。

クロスステッチの図案の読み方は、マスの位置、そこに描かれた記号、凡例の対応を結び付けるところから始まります。位置が合っていても記号を取り違えれば違う色になりますし、記号が合っていても数え違えると模様がずれます。三つの情報を一緒に確かめると、どこを見直せばよいかもわかりやすくなります。

この記事では Artia Club の Stitchia にあるデジタル図柄を例にします。掲載したドングリとイチゴは、完成状態のデジタル画像で、布へ刺した作品の写真ではありません。画面でマスを埋める操作と、針や糸を扱う技術は別です。図案を読む練習には使えますが、実物を作る場合は材料と針法の説明も確認してください。

最初に凡例を開く

絵を見て色を推測する前に、記号と色の対応を調べます。十字、小さな四角、似た向きの線などは、縮小すると見分けにくい場合があります。画面なら十分に拡大し、紙なら実際に使う印刷物で判別できるかを確認しましょう。見本の色が似ているからと、別の記号を同じものとして扱わないようにします。

糸のメーカーの色番号と、アプリ内のパレット番号も分けて考えます。たとえば「3」という表示が、そのまま DMC の糸番号になるわけではありません。図案に明記された対応を使ってください。実物の糸を用意する場合に、画面の色だけを見て同じ色だと決めるのは避けましょう。

一マスが何を表すかを確認する

通常の全目のクロスステッチ図案なら、指定のある一マスは一つの十字を表します。ただし、図案によっては分数ステッチ、線、ビーズなどの別記号が使われます。見える印がすべて同じ操作だと考えず、その図案の説明を読みます。初回は、使う針法と記号が明確なものを選ぶと確認しやすくなります。

Stitchia の掲載例は、カタログ資料では四十マス四方のデジタル図柄です。この数字は模様の細かさを考える手がかりですが、布での完成寸法を決める情報ではありません。布の目の細かさや刺し方によって実寸が変わるため、実物の作品では別に寸法を確かめる必要があります。

Stitchia のドングリ。完成状態のデジタル図柄で、布へ刺した作品の写真ではありません。
Stitchia のドングリ。完成状態のデジタル図柄で、布へ刺した作品の写真ではありません。

戻ってこられる目印を作る

図案によっては縦横の中心が示されています。実物を作る際には、布の上へ図柄を配置する参考になります。ただし、誰もが同じマスから刺し始めなければならないわけではありません。仕上げや額装に必要な余白も含め、材料の説明に沿って準備しましょう。

画面では、輪郭の角や色の境目など、始める場所の近くに見つけやすい特徴を選びます。拡大や移動をした後に、その特徴を探せば戻れます。広い一色の途中から始めると、何を確認したかがわかりにくい場合があります。最初は位置を言葉で説明できる部分が便利です。

長く数えず、短い範囲で照合する

数マスを数えたら、隣の行や既知の輪郭と照らし合わせます。広い空白を一度に飛び越えるより、短い区切りで確認したほうがずれを見つけやすくなります。太い区切り線がある場合も、何マスごとの線なのかを確認してから使ってください。別の図案と同じ間隔とは限りません。

「葉の先の一段下」「輪郭から二マス外側」のように、相対的な位置でも見ます。数だけでなく周りの模様も合っているかを確かめるためです。自信を持って数えた場所でも、絵として不自然なら確認し直してかまいません。一つの根拠だけで先へ進まないことが役立ちます。

記号と画面の色を区別する

Stitchia のイチゴ。輪郭と色を観察するデジタルのカタログ画像です。
Stitchia のイチゴ。輪郭と色を観察するデジタルのカタログ画像です。

色付きの図案でも、記号が読めれば白黒で照合できる場合があります。ただし、縮小した印刷では小さな記号がつぶれることもあります。使う大きさで読みやすいかを確認します。画面でも、周囲の色の印象だけでなく、指定された番号や記号を見ましょう。

似た色が並ぶパレットでは、表示のラベルを確認してから対応するマスを探します。凡例はその作品のためのものです。別の作品に同じ印が出てきても、同じ色とは限りません。見慣れた記号ほど、今開いている図案の対応を一度確かめると取り違えを防ぎやすくなります。

進捗を示しても元の情報を残す

紙の図案では、元の記号が読める方法で進んだ場所を記録します。どの方法が合うかは、使う紙や図案によります。アプリでは、完成したマスと残りのマスがどう表示されるかを、小さな範囲で確認しましょう。完成見本と作業画面は、同じ絵の違う状態を示しています。

止める前に、最後に確認した目印と次に進む短い範囲を決めます。デジタル作品は保存先も確認します。別の端末で同じ図柄を見つけても、個人の進捗まで同じとは限りません。同じアカウントか、同期が終わっているかを確認してから続きを始めてください。

ずれたら確かな位置へ戻る

模様が一マスずれて見える場合は、最後に確認できた場所まで戻り、行、列、記号を順に照合します。どれか一つの取り違えが、図案全体の問題のように見えることがあります。別の場所を推測して帳尻を合わせるより、短い範囲を戻って原因を探すほうが確認しやすくなります。

Stitchia ギャラリーで輪郭の明確な図柄を見てみましょう。写真の図案を試したい場合は写真からのクロスステッチのページが入口です。マスで絵を組み立てる別の見方はピクセルアート入門でも紹介しています。凡例を読み、目印を一つ決め、短い範囲を確かめる。この三つを最初の習慣にできます。